歯根破折・歯の再植

歯根破折と歯の再植

再植の保険適用外となります

料金は下記をご確認ください。
詳しくはスタッフにお尋ねください。

歯根破折とは

歯の根の部分である歯根が割れる現象です。
破折の仕方によっては、そこから細菌感染が生じて歯の神経に炎症を引き起こし、重症化すると抜歯をせざるを得ない場合がありますが、歯の状態によっては再植という方法でご自身の歯を残す治療方法があります。

歯根破折になる原因

強い咬合力です。特に歯の神経がなくなって、歯根の中にポストコアー(土台)が入っている歯は、歯ぎしりや食いしばりなどが習慣化していると、歯の根っこに強い圧力が加わるため、歯根が破折してしまうことがあります。
また、硬いものを噛んだ時や、転倒して歯に強い衝撃が加わった時などにも歯根破折が起こることがあります。

ご自身の歯を利用する再植

歯の再植

歯の再植というのは、文字通り歯を再度同じ場所に戻すことを「再植」と言います。 けがや事故などで歯が抜けてしまった場合や、強く打って歯が歯茎の中に埋まってしまった状態では治療にも限界があります。
そこで、いったん歯を抜いて処置を行ってから元の生えていた場所に歯を戻します。
最近では無意識のうちに歯をくいしばってしまった際におこるクレンチングでの歯折でも再植をおこなって治療することが増えています。
人工歯ではなく、ご自身の歯を使いますので経過に問題がなければ、非常に有効な治療方法です。
ただ、状態や症状によりましては、治療、完治が難しい場合もございます。

  • 1本あたりの料金 55,000円(税込)

治療に使用する器具

歯根破折の治療

まず、周囲組織と歯根膜にダメージを与えない様に抜歯します。
生きている歯根膜組織に直接触れないようにし、生理食塩水を浸したガーゼ等で保持しながら、超音波スケーラー「スプラソン」等で破折面をクリーニングします。
スーパーボンド「ラジオペーク」で破折した歯を接着し、体温位に温めた生理食塩水の中で硬化させます。
歯根膜を傷つけないように、溢れ出た余剰のスーパーボンドを研磨します。この時ラジオペークだと境界がはっきり見えるので、取り残しの心配がありません。
接着済の歯牙を元の抜歯窩へ戻して、隣接着にスーパーボンドで接着して、2ヶ月位経過観察します。 この時、歯を抜歯窩の中へ強く押し込まないようにして、わずかに浮かし気味にしておくと、アンキローシス(歯根と骨との癒着が原因で、歯根の吸収がおこること)がおこりにくくなります。

歯の再植症例

再植とは、一度歯を抜いて再び挿入する外科手術になります。

50代女性

根尖に歯根嚢胞があり、疼痛がとれないケースで外科的治療で対応。

抜歯した状態、根尖部と大き目の歯根嚢胞が見られます。

歯根嚢胞を除去して、根尖部を明示した状態

根尖孔の位置をリーマーで確認しています。

根尖孔をスーパーボンドにて閉鎖しました。

口腔内に戻して隣接歯と固定

50代女性

通常の根治で痛みが取れないケース

抜歯した状態

根尖孔をスーパーボンドで閉鎖

口腔内に戻して固定

50代女性

歯牙破折のケース①

抜歯した状態

破折部を開いたところ

歯根嚢胞を除去して清掃

スーパーボンドで破折部を接着

口腔内に戻して隣接歯と固定

50代女性

歯根破折のケース①

抜歯した状態

スーパーボンドで接着

50代女性

歯根破折のケース②

抜歯して破折部を開いた状態

スーパーボンドで接着

60代女性

通常の根管治療で治らないケース

抜歯した状態

歯根嚢胞を除去して根尖孔を確認

スーパーボンドで根尖部を閉鎖

60代男性

歯根破折のケース③

抜歯して破折部を開いた状態

スーパーボンドで接着した状態

口腔内に戻して固定

40代女性

歯根破折のケース④

抜歯して破折部を開いた状態

ポストスクリューを入れて、破折部を接着した状態

口腔内に戻して固定

80代男性

歯根破折のケース⑤

ブリッジの支台になっているため、抜歯、再植ができないケース

歯肉を開いて破折部を確認

スーパーボンドで接着

歯肉を縫合

60代女性

歯根破折のケース⑥

抜歯した状態

破折した歯根を清掃した状態

スーパーボンドで接着し、その後口腔内に戻して固定

60代男性

歯根破折のケース⑦

抜歯した状態で歯根嚢胞が見られます

スーパーボンドで接着

口腔内に戻して固定

60代女性

歯根破折のケース

抜歯して取り出した状態

破折した歯根を清掃した状態

スーパーボンドで接着し、その後口腔内に戻して固定

    

60代女性

通常の根管治療で治らないケース

抜歯した状態で歯根嚢胞が見られます

根尖孔(大きくなっている)を閉鎖

口腔内に戻して固定

治療期間は歯の状態により異なります。
再植してから歯がくっついて安定するまで1~2か月ほどかかります。
その間に1、2回ほどご来院いただき、歯の状態を確認させていただきます。

歯根膜には歯と歯槽骨を結合する働きのほか、触覚、痛覚を感じとる働きがあります。歯根膜に大きなダメージが加わると再植が不可能になる可能性が高くなりますので、できるだけ早めにご相談ください。
※状態や症状によりましては、治療、完治が難しい場合もございます。

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